劇26.25団「ひずむ月」

6月、福島の「こども村」のイベントでご一緒した「劇26.25団」の舞台を観ることができた。地震学者「今村明恒」を描いた作品。劇団主宰「杉田鮎味」昨、演出の芝居。歴史上の実在の人物を題材にするのは難しい。功績として挙げられているものを芝居にするのでは面白くない。その人物を取り囲む背景や人物を「物語」として創っていく。「ひずむ月」はそれが自然に、また強くさりげなく「今村明恒」を囲んでいた。「劇団でしかできないものがある」といつも渡辺えりさんが言っている。「あて書き」はもちろんのこと、大道具小道具、そして背景、すべて目に見える物が「劇団」というくくりの中で成立していた。プロデユース公演が多い中、久しぶりに小劇場での芝居を観た感じがした。